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ニューヨーク流、見た目のルール
コモンるみ

こんにちは!

ニューヨーク在住のコモンるみと申します。

これからLaVivantでブログを書かせていただくことになりました。

どうぞよろしくお願いたします。

全身黒ずくめだとなんとも心地よい。でも最近顔の地味さが気になるお年頃。

娘とアパートのロビーで。勇気がいる全身白は案外だれにでも似合う色と確信。

 

早いもので今年で、ニューヨーク在住30年目を迎えました。

バブルニッポンでの ファッション誌の編集という激務に疲れ、1年遊ぶ予定でニューヨークに来たのが、ついこの間のような、はるか大昔のような気分です。

 

当時、治安がまだまだ悪かったニューヨーク、地下鉄に乗るときは、これ以上は無理というぐらい地味なカジュアルでしかもすぐ走れるフラットシューズ。盗難防止のためです。

 

そんなルールを学び始めたある日、デパートで香水を買いました。

それは、日本では手に入らない香水だったので、 ワクワクしながら家に戻り中を開けてみると。。。

 

なんと、きれいにラッピングされた箱の中には何も入っていませんでした。

こんなことがあっていいのでしょうか。

すべてが完璧な日本から来たわたしは、自分の目を疑いました。

でも、香水瓶はどこにも見当たりません。

 

どうしよう。

売り場に戻って、買った時のレシートを見せながら、箱の中には何も入っていなかった、と言って信じてもらえるかしら。

 

その交渉はしかも英語でするわけです。もうぐったりです。

 

でも、このまま黙って引き下がり、もう一つ新しいのを買うのはあまりに悔しすぎる。

 

そこで勇気を奮って、翌日売り場に戻って交渉することにしました。

さぁ、問題は何を着て行くかです。

当時、20代前半にしか見られなかったわたし。

 

この小娘は、香水をもう1個余分にほしいあまり、ウソの交渉をしに来た、と思われてしまったら、 追い返されるだけです。

 

なんとかして「見た目」でそんなケチな人間ではない、と信じてもらうしかありません。

 

そこでわたしが考えたのは、お金には困っていない「いいところのお嬢さん」を演じること。

バブル時代のコレクションからシャネルのバッグを選び、持っている服の中で一番高級なノーカラーのツィードのスーツを着て出かけました。もちろん地下鉄ではなくタクシーです。

 

そして 凛と、少しの怒りを語尾に漂わせ

「信じてもらえないかもしれないけれど。昨日家に帰って箱の中を開けたら空っぽだったわ」と伝えました。

前日の担当者がそこにいたのが幸いです。

 

そんなはずはない、と言い返されたらどうしよう。証明することができません。

が、相手は間髪入れず

「あら、ごめんなさい」

と、あっけないほど簡単に新しい香水を出して来てくれました。

「見た目」の重要性を実感した瞬間でした。

 

「見た目」といえば、不動産販売をしていた頃、マネージャーから口を酸っぱく言われたのが、初めてのお客様に会うときは、ジーンズはご法度。10億円のアパートを買うクライアントに会うつもりで服を選ぶようにということでした。つまり上質だけどシンプルなプロフェッショナルな服装を、ということです。

 

と言いつつ、こちら側はクライアントがどんな服装でも平等に扱うのがトップセールスパーソンのルールです。

当時もIT 関係者たちはたとえビリオネアであっても、相当よれっとした服を着ていましたから。

 

ところで、娘が13年間通ったアッパーイーストの私立校は、有名な女優さん、ファッションデザイナー、ヘッジファンドのビリオネアの妻たちもお子さんを通わせている学校です。

 

お嬢さんがキンダーに入学した初日の彼女たちの服装が見ものなんです。

 

派手な振る舞いでメディアを騒がせていたあるビリオネアの妻は、こってりメイク、胸元がギリギリまで見えるワンピース、バーキンに9cmヒールでお出ましでした。

 

でも、彼女は 、大勢のママたちを見た途端、ハッとするのです。

他のママたちは「ザ・ジミー」な相当肩の力が抜けた 服装で、自分だけが虚しく悪目立ちしていることに気付くからです。

 

その途端味わう居心地の悪さたるや相当なものでしょう。

2、3日もするとすぐに服装が変わります。

ほぼノーメイク、家でくつろいでいる服のまま来ちゃったみたいなノリに急変です。

 

実はこの失敗わたしもやらかしました。

この学校の前に娘が通っていたナーサリースクールは、ママたちがかなりキラキラしていたので、ついそのノリで行ってしまったのです。

が、学校変われば校風も変わります。

それは日本だって同じですよね。

わたしも2日目からいきなりトーンダウンしたのはいうまでありません。

 

何を着ても自由に思われがちなニューヨーク。

でも、意外なことに、時間、場所、どんな集まりかに応じて、 1日何度も着替えるぐらい「見た目」の印象を変え、その場になじむことが大切なのです。

それを、時には痛みを持って学んだのでした。

NPOの理事をしていた頃。同じ理事仲間のニュースキャスターと。

コンドリーザ・ライスさんの地味すぎる黒のスーツに「譲る見た目」の大切さを学びました。

 

でも、このルール、実は日本にも存在するし、日本でもそのまま通用しますよね。

 

N Y流「見た目」のルールについてはご興味のおありの方、ぜひ拙著も読んでみてください!

 

『NY流「見た目」のルール』カドカワから発売中です。

 


 

Article By Rumi Comon

コモンるみ(コラムニスト)

N Y在住今年で30年。ファッション誌編集者、日系新聞社の現地法人記者、N Y不動産の売買を経て2011年東日本大震災をきっかけに日本とN Y州で起業。著書に「N Y発幸せになれる体質作りGiving 上流の極意」(廣済堂出版)「N Y発世界基準の女の心得」(武田ランダムハウスジャパン)「NY流見た目のルール」(カドカワ)がある。オンラインストアRish NY/リッシュ・ニューヨーク代表

 

 

 

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