


ピアスが体の一部になって25年
小島慶子

寝不足を乗り切るパワーコスメたち
小島慶子

昨日の続きは今日、ということになんの変わりもないはずなのに、お正月はどうしてちょっと切ないのでしょう。
新しい年を迎えた晴れやかな気持ちの中に、過ぎた年への思いが滲みます。大切な人との別れを経験した人は、特にそうかもしれません。
相手が生きていてもそうでなくても、別れは辛いもの。
その人がいた世界がもう二度と戻らないことへの痛切な思いが癒えるのには時間がかかります。
冬だから、殊更にそんな気持ちになるのかもしれません。寒いと、温もりが恋しくなるものですよね。澄んだ青空や、冷たい空気の中できらめく街明かりも感傷を誘います。
もしあなたが切ないお正月を過ごしているのなら、美味しいものを食べて、ゆっくりお風呂に入って、自分をいたわってあげてくださいね。
嬉しい事も悲しいことも、いつか大事な思い出になりますように。
一方でここオーストラリアでは、クリスマスもお正月も夏!
どういうわけだかあったかいとなんだか陽気だし、全体にゆるーい感じがします。あんまり切なくないんです。
ビーサンTシャツで、太陽が燦々。クリスマスソングもアップテンポなものが中心です。
この時期のビーチはこんな感じ。気温は25〜30度くらいで気持ちいいです!
たまに37度とかでバテますけど…
愛用のビーサン3足。havaianasとreef。どこに行くにもビーサンなので、この3足を履き回しているうちに夏が終わります
水はどこまでもクリア。足を浸すだけでもデトックス効果があります(個人の感想です)
25日は、日本のお正月に相当する家族の日です。あたりがシーンとして、車の音もしません。お店も休みで、みんなゆっくり過ごします。
その翌日はボクシング・デーと言って、クリスマス明けの大セールが始まります。モールは年末の大商戦へと突入です。
年越しは、シドニー港の花火中継が恒例。それはそれは壮大なスケールの仕掛け花火が延々と続くのです。
もう5回目ともなると、「ああ、花火か。お正月だなあ」と思うようになりました。
元日はみんなビーチに繰り出したりビールを飲んだりして過ごし、2日からは通常営業。
あんまり年が改まった感じもなく、だらっと日常に戻ります。
私たち一家は、元日から南の方に小旅行に出かけます。
南下するほど涼しくなるので、ちょっとした避暑ですね。アルバニーという古い港町で過ごします。
この年末の収穫は、新しい水着を買ったこと。
セールで日本円にして7000円ちょっとでゲットしたビキニです。
こちらでは年齢や体型にかかわらず、みんな好きな水着を着ています。
おばあちゃんでもたっぷりさんでも、私のような薄型人間でも、ビキニを着たければ着て泳ぐ。おかげで水着選びが楽しくなりました。
海から上がったらタオルで拭いて、上に薄手のワンピースを着て、そのまま買い物に行くのもよくあること。
私はこのなんでも地続きな感じが好きです。
オーストラリアのカジュアルブランドseedは手頃で品が良く使いやすいデザインのものが多いです。日陰は風が涼しいので薄手のシャツもよく着ます。
合わせるのはどうブランドの麻混パンツとショートパンツ。どちらもネイビー。
お察しの通り、シャツもパンツもまとめてセールで買いました!
海でも陸でも同じ格好、去年も今年ものんびりゆるりと、人生は境目も曖昧に続いていく。
辛いことがあったら、お正月はオーストラリアに来てください。
2019年の9月からはパースへの直行便も飛ぶので、オススメです。
我が家のクリスマスツリー。IKEAのセールで10ドルでした。ツリーは1月半ばまで出しておきます。
Article By Keiko Kojima
小島慶子(タレント、エッセイスト)
仕事のある日本と、家族と暮らすオーストラリアのパースを毎月往復する出稼ぎ生活。 『るるらいらい~日豪往復出稼ぎ日記』(講談社)、『解縛(げばく)』(新潮社)、小説『わたしの神様』(幻冬舎)、小説『ホライズン』(文藝春秋)、新刊に『幸せな結婚』(新潮社)がある